株式会社サウンドファン 執行役員 田染 康行様
株式会社サウンドファン
- 事業内容
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聞こえやすい音に変換するテクノロジー「ミライスピーカー」の製造・販売
- URL
「100 年のスピーカーの歴史」に聞こえにくさの解消という新しい視点を提示し、聴力に難を抱える人々の聞こえを改善し、明るく前向きになる人を増やす「サウンドドリブン人間活性業」をミッションに掲げ、サウンド領域に新しい価値と可能性を提供する株式会社サウンドファン。
耳の遠い方もそうではない方にもクリアに音声が届く独自技術『曲面サウンド』を搭載した「ミライスピーカー」シリーズの開発、製造、販売を行っています。
家庭向け「ミライスピーカー」は2020年の発売から約4年でシリーズ累計販売台数(※)25万台を突破。
※2024年5月末時点の出荷台数ベース
- 目的
- 家庭向け「ミライスピーカー」の販路開拓
- テレビ視聴者データの収集
- 支援領域
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協賛型テレビ通販番組制作
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データに基づく媒体選定
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コールセンターの運用
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- 効果
- テレビを見て商品を購入してくださるお客様の傾向を把握
- テレビ番組ならではの商品の特徴・魅力を伝えるクリエイティブを学んだ
- 購入の動機付けにつながるオファーの重要性を痛感
効果的なプランニングや豊富な実績に惹かれ、運用型のテレビ通販番組の制作を依頼
トライステージのサービスを導入する前、「ミライスピーカー」の販促はどのように行っていましたか。
デジタルマーケティングが中心でした。2020年5月、それまで法人向けに販売していた「ミライスピーカー」を家庭向けに切り替えています。toBからtoCへの参入をきっかけに、販売チャネルは代理店メインから直販のECサイトをベースにし、プロモーションは手売りの営業スタイルからテレビCMとデジタルマーケティングを組み合わせた形へと転換したところ、全国的に認知が広がり、売上を伸ばすことができました。
そこからさらにブレイクスルーしようと、約1年半前からは家電量販店やテレビ局による卸型のテレビ通販にも販路を拡大。
結果、テレビ通販の反響が大きく、できる限り続けていきたいとは思ったものの、課題があったのです。それはテレビ局によるテレビ通販だと、放送する時間帯や制作尺を自社でコントロールしづらいことです。そうなると販売計画に合わせて実施することが難しくなるため、自社である程度コントロールできる形でのテレビ通販の方法を模索する必要がありました。
そこで、「運用型テレビ通販」にトライする案が社内で浮上。この方法なら企業主導で制作や放映しやすく、テレビで認知した層により詳しく商品の特徴を訴求できるだろうと考えました。
その代理店をトライステージにすると決めた理由を教えてください。
最も魅力を感じたのは、僕らの希望を反映した効果的なプランニングの提案です。投資した広告費に対して得たい利益は、明確に決まっていました。加えて、時間帯や制作尺、コンテンツ内容などの違いによる、通販1枠単位での効果を知りたいと考えていたのです。その気持ちに寄り添い、商材やターゲットに合わせた効果的なプランニングをしていただきました。
そういったプランニングだけではなく、施策立案やコンテンツ制作、受注対応、効果分析に至るまで、ワンストップで全方位の支援してくださることにも安心感を覚えました。
また、運用型テレビ通販の豊富な制作実績と、映像分析の独自ノウハウがあったことも決め手の一つです。別の代理店とも比較検討しましたが、「より実績のあるトライステージさんにお願いしたほうが成功確率は上がるだろう」という結論に至りました。「ミライスピーカー」とターゲット層や価格帯が似ている商材の実績もあるということで、結果をある程度予測できたことも大きかったです。
さらに、親身な対応にも魅力を感じています。トライステージさんの提案からは、「ミライスピーカー」のプロモーションへの熱意や商品を理解しようとする姿勢を感じ、「この代理店にお願いすれば、高いクオリティの番組づくりを期待できるだろう」と思ったことを覚えています。
このような理由から2023年の秋、トライステージさんにまずはトライアルという形で運用型テレビ通販をお願いすることに決めました。
トライステージのサービスを採用したポイント
- 希望を反映した効果的なプランニングの提案
- さまざまなソリューションをワンストップで支援してくれる安心感
- 運用型テレビ通販の豊富な制作実績と、映像分析の独自ノウハウがある
- 高いクオリティの番組づくりを期待できる親身な対応
ニーズを捉えた対応で、スムーズかつ質の高いプロジェクトが進行
トライステージとのプロジェクトはいかがでしたか。
僕らの希望する放映日が近く、番組制作と放送枠のプランニング、受注体制の構築を同時に進めることになりました。そのすべてをスムーズに進められたのは、トライステージさんが僕らのニーズを的確に汲み取ってくださったからです。
番組制作のキックオフミーティングでは、トライステージさんから具体的な制作内容や制作方針、オファーの検討内容のご提案がありました。そこには僕らのイメージするお客様のイメージや製品をとおして伝えたいことを踏まえた内容が並んでおり、余計な問答をする必要がなく、合意しやすかったことを覚えています。結果、タレントさんを起用しながらも制作費を抑えられる「協賛型テレビ通販(キャラバン:生島ヒロシの健康マニア倶楽部)」での制作が決まりました。
完成した番組について、どんな感想を持たれましたか。
特徴やこだわりなど、僕らが製品を通して伝えたいことが詰まった内容になっていましたね。もともと、よいコンテンツになるだろうと期待していました。というのも、制作に関わる大勢のスタッフさんから、「良いコンテンツをつくりたい」という意志を感じたからです。
打ち合わせの際に印象に残っているのは、質の高いクリエイティブを生み出そうと、みなさんと知恵を出し合い議論したこと。テレビの音をはっきりと聞き取りやすく変換し、かつ、音を遠くまで届けるという「ミライスピーカー」の特徴を視聴者の方に実感してもらうには、伝え方に工夫が必要です。そのため、「これだと伝わらない」「こういう表現のほうがいいのではないか」と、さまざまな議論を繰り返しました。加えて、トライステージさんからこれまでの経験則に基づいたターゲットへの訴求を最大にするクリエイティブのご提案もあり、期待どおりのクリエイティブを制作していただきました。
受注体制の構築についての感想も教えてください。
滞りなく進んでいった印象です。僕らは、自社でもよくあるお問い合わせ内容のナレッジがあったので、その内容をトークスクリプトに落とし込んでいただき、コールセンター側の理解が進んだことで、お客様対応の向上につながったはずです。
サウンドファンの社内では、このようなトライステージさんとの二人三脚の取り組みへの成果を期待する声が多く、「実際、どれくらい売れるのだろうか」というワクワク感を覚えた社員が多かったようです。
運用型テレビ通販のお客様の傾向を発見。オファーを検討するきっかけにも
放映後、どのような効果を得ることができましたか。
今回、新しい販路開拓の手法として挑戦した「運用型テレビ通販」において、商品を購入してくださるお客様の傾向を知ることができました。定量的な成果は、目標よりもずば抜けて良好というわけではなかったものの、時間帯や地域、制作尺によっては良い結果が出ており、テストとしては良いデータが得られました。加えて、テレビ通販のお客様はECのお客様よりも年齢層の平均が高く、ECで購入されないお客様がテレビの視聴層にはまだいるということもわかったのです。そのお客様に訴求できるようにクリエイティブを作り直し、投資した広告費に見合う利益を出すことにトライしてみる価値はあると考えています。
プロジェクトを振り返って、今後に活かしたい点はありますか。
購買意欲をかきたてるオファー※については、改善の余地があったかもしれないと思いました。「ミライスピーカー」はECでも実店舗でも値引きをしておらず、今回のプロジェクトでも特別安くなるような割引は行っていません。結果、商品に興味はあってもその場で購入には至らないという方も一定数いらっしゃり、魅力的なオファーによる購入の動機づけが必要なことを実感しました。「こうすればうまくいくかもしれない」というオファーは頭に浮かんでいるので、それを実現できる状態になればトライしてもいいかなと考えています。
※顧客の行動を促すために、販売側が提示する魅力的な特典
今後、「ミライスピーカー」はどんな展開を考えていますか。
高齢者の方をはじめ、「ミライスピーカー」を必要としてくださるお客様は、まだまだたくさんいらっしゃいます。引き続き、そういった方々にいかに届けるかを考え、さまざまな施策に取り組んでいきたいですね。
現在、アメリカへ市場への展開もしており、さらには今後他国へも、「言葉が聞こえづらい」という世界共通の社会課題を解決するために、海外市場にも「ミライスピーカー」を広げていく施策を積極的に行っていきたいと思います。
最後に、今後トライステージに期待することを教えてください。
トライステージさんは、マスメディアとデジタルの施策を駆使して、ダイレクトマーケティングを総合的に支援されています。さまざまな施策に関するノウハウをお持ちだと思うので、今後も商材やターゲットに合わせた施策を組み合わせながら、総合的な提案をしていただきたいです。メディアを横断した施策など、マーケティングの効果がさらに高まる戦略的な提案を期待しています。